Compression

圧縮コイルばねの計算

ばね設計ウェビナー サンプル動画

過去配信したばね設計ウェビナーのサンプル動画です。
フル動画視聴をご希望の場合は、フル動画視聴申請ボタンよりお申し込みください。

フル動画視聴申請はこちら

設計式に用いる記号

記号 意味 単位
d 材料の直径 mm
D コイル平均径 mm
Di コイル内径 mm
Do コイル外径 mm
Na 有効捲数 捲き(T)
Nt 総捲数 捲き(T)
Ho 自由高さ mm
H(H1、H2) 指定高さ(2点指定) mm
Hs 密着高さ mm
P(P1、P2) 指定荷重(2点指定) N
k ばね定数 N/mm
δ(δ1、δ2) たわみ(2点指定) mm
G 横弾性係数 N/mm2、MPa
c、D/d ばね指数 -
τo 捻り応力 N/mm2、MPa
τ(τ1、τ2) 捻り修正応力(2点指定) N/mm2、MPa
κ 捻り応力修正係数 -
p ピッチ mm
f 固有振動数 Hz
σB 材料の引張強さ N/mm2、MPa

自然長

自然長

Na:ハッチング部(図では2.5捲)
Nt=Na+座捲き(図では2.5+上下各1=4.5捲)

荷重

荷重

密着高さ

密着高さ

ばね定数

ばね定数

材料の横弾性係数

ばねの設計に用いる“横弾性係数G”の値は、原則として以下による。

材質 横弾性係数G
硬鋼線・ピアノ線 80,360MPa
オイルテンパー線 80,360MPa
オーステナイト系ステンレス鋼線 68,600MPa
析出硬化型ステンレス鋼線 75,460MPa
黄銅線・洋白線 -
りん青銅線 39,200MPa
ベリリウム銅線 -
SMA線(Ti-Ni-Cu線)
(カタログ値)
マルテンサイト相 0~4,900MPa
オーステナイト相 19,600~27,500MPa

圧縮コイルばねの設計公式

圧縮コイルばねの設計に用いる設計公式は、以下の通りである。

1. コイル平均径:D

D=Di+d=Doーd …①

2. ばね指数:c

c=D/d …②

3. ばね定数:k

k=P/δ=(G・d⁴)/ (8・Na・D³) …③

4. ねじり応力(静的使用):τo

τo=(8・D・P)/ (π・d³) …④

5. ねじり修正応力(動的使用):τ

τ=κ・τo …⑤

6. 応力修正係数:κ

κ={(4cー1) / (4cー4)} + (0.615 / c) …⑥

応力修正係数:κ

7. (両端自由又は両端固定の場合の一次の)固有振動数:f

f(鋼線ばねの場合)=(356000・d) / (Na・D²) …⑦
f(SUS線の場合)=(331000・d) / (Na・D²) …⑧

8. 2点荷重の場合のばね定数:k

k=(P2ーP1) / (H1ーH2) …⑨

9. 密着高さ:Hs

Hs(両端面研削の場合)=Nt・dmax …⑩
Hs(両端面無研削の場合)=(Nt+1)・dmax …⑪
dmax:dの許容差の最大値をとった直径

10. ピッチ:p

p(両端面研削の場合)={Hoー(NtーNa)・d}/ Na …⑫
p(両端面無研削の場合)={Hoー(NtーNa+1)・d}/ Na …⑬

ピッチ:p

圧縮コイルばねの設計で考慮すべき事項

圧縮コイルばねの設計において考慮すべき主な事項は、以下の通りである。

1. ばね指数:c

ばね指数が小さくなると局部応力が過大となり、また、ばね指数が大きい場合及び小さい場合は加工が困難となる。 従って、冷間で成形する場合のばね指数は、6~15の範囲で選ぶのがよい。

2. 縦横比:Ho/D

圧縮コイルばねの縦横比(自由高さとコイル平均径の比)は、有効捲数の確保のため0.8以上とし、更に、座屈を考慮して、0.8~4の範囲で選ぶのがよい。ただし、4以下であっても、縦横比が大きくなると、ばねが蛇行を起こし、 基本式から求めたばね定数との差異が大きくなるので、内・外径に、シャフトあるいはケースを用いることも考慮する。

3. 有効捲数:Na

有効捲数が3未満の場合、ばね特性が不安定になり、かつ、基本式から求めたばね定数との差異が大きくなるので、3以上とするのがよい。有効捲数が1.5を下回る場合、加工は非常に困難である。

4. ピッチ:p

ピッチが0.5Dを超えると、一般的に、たわみ(荷重)の増加に伴いコイル径が変化するため、基本式から求めた、 たわみ及びねじり応力の修正が必要となる。従って、ピッチは0.5D以下(ピッチ角で14°以下)とするのがよい。

5. 端部の形状

ばねの両端の座捲きは、各1捲づつが望ましい。3/4捲あるいは1/2捲の場合、加工が不安定となり、基本式から求めたばね定数との差異が大きくなる。研磨の要・不要は、使用状態によるが、 一般的に、d=1.0mm以下については、研磨をおこなわない。

6. 捲方向

機械加工上は右捲きが一般的であるので、使用上で支障がなければ、右又は任意の指定が望ましい。

7. 傾き

JISB2707(冷間成形圧縮コイルばね)では、コイル外側面の傾きは、2級で2.9°以下であるが、ピッチの粗いばねや、縦横比が3以上のばねは、これを満たすことが非常に困難である。

8. 密着高さ

圧縮コイルばねを完全に密着させることは、コイル端部の影響と、ピッチのわずかの不同も影響して、はなはだ困難である。従って、基本式との間の差異も大きくなり、特に必要でない場合は、指定しないのが一般的である。

9. コイル径

コイル径は、ばねの使用状態に応じて内径又は外径で指定する。基本式に用いる平均径は、実際の測定に困難を伴うので用いないのが一般的である。 また、圧縮コイルばねは、その加工方法により、厳密には、端部に比べて胴部の径が若干絞れる。このため、内径側にシャフトが貫通する場合は胴部での内径指定、端部のみにシャフトを用いる場合は端部での内径指定、外径側にケースを用いる場合は端部での外径指定、とする必要がある。

10. ばね特性の指定

ばね特性を指定する場合は、次の1~3によるものが一般的である。

  • 指定荷重時の高さ:指定荷重時の高さは、その時のたわみが全たわみの20~80%になるように定める。ただし、指定荷重は、最大試験荷重の80%以下とする。
    ※全たわみとは、自由高さから密着高さ迄の計画たわみを言う。
    ※最大試験荷重とは、JISB2704 圧縮及び引張コイルばね-設計基準 7.1(1) - 図5に等しい値とする。
  • 指定高さ時の荷重:指定高さ時の荷重は、その時のたわみが全たわみの20~80%になるように定める。ただし、指定高さ時の荷重は、最大試験荷重の80%以下とする。
  • ばね定数:ばね定数は、全たわみの30~70%の間にある二つの荷重点における荷重の差及びたわみの差によって求める。ただし、二つの荷重点はいずれも、最大試験荷重の80%以下とする
  • また次の点に注意する

  • ばね特性に指定がある場合は、ばねの自由高さは参考値とする。
  • ばね特性に指定がある場合は、ばねの有効捲数及び総捲数は参考値とする。

圧縮コイルばねの端部形状

圧縮コイルばねのコイル端部について、一般的な形状を以下に示す。

端部形状

Contact

サービスについてのご相談・ご質問、お見積もり依頼など、
お気軽にお問い合わせください。

ばね製品について

ばね事業部

0771-25-8954

9:00〜17:00(土日祝休)

お問い合わせ

包装機について

機械事業部

0771-55-9901

9:00〜17:00(土日祝休)

お問い合わせ

医療機器部品について

医療機器部品事業部

0771-86-9911

9:00〜17:00(土日祝休)

お問い合わせ